日常生活そのものが稽古(練習)
スポーツをしている多くの人は、そのスポーツをしている時だけ練習で、終わった後は日常生活の中で何かトレーニングをしている以外は関係ないと考えがちだと思います。
しかし、スポーツも日常生活も基本は同じです。
椅子に座ったり立ったり、階段の昇降、物を持つ、上げる、タオルを絞る、ドアを開ける、歩く、小走りをする、歩行中方向転換する、人とすれ違うなどあらゆる動きは全てと言って良いほどそれも練習であり実践であるわけです。

そう言う言い方をしますと、常にいわゆる「運動効果」を出す為にどこかに力を入れいわゆる「鍛える」事を意識する事を思い浮かべがちですが、その真逆です。
一番良くないのが、常にふくらはぎに力を入れつま先で立つ歩くなど、いつも何処かに力を入れている事。
力を入れていると筋肉が張り「トレーニグ」している気になりますが、それは単に身体を疲れさせているだけの自己満足と障害を助長しているだけです。
大切なのはどう上手く「動く」か。
階段では、膝イコール大腿四頭筋を使った登り方より股関節イコール臀筋から大腿部裏側のハムストリングスを主とした使い方により疲れにくく息の上がりが少なくなります。
立ったり座ったりもそうですが、全てスクワットの応用。
日常生活でもパワーポジションを使っていかに効率良く動くかを身体に染み込ませるのが大切で、それが無意識に出なければスポーツの場面では使えません。
タオルなどの絞りもテニス肘などに代表される障害予防と同じです。
手首で絞ろうとせず体幹軸から腕が生えているイメージで根元から動かす事が大事です。
手首など先端部で絞ろうとするのは手打ちしているのと同じです。
歩いたり、時間が無くて小走りするのも重心移動です。
重力を最大限利用し、末端部には力を入れずに移動するのはスポーツと同じです。
混雑した駅の中、人とすれ違うのもバスケやサッカーで人をかわすのも同じ。
人とぶつかりそうになった時、肩を回して回避するのではなく、体幹軸から回す事で半身になりかわす事が容易となります。
実はこのやり方、ゲーム感覚で前からくる人をギリギリでかわす事をするのも面白いものです♪
目線も上より周りの足元付近全体を「観る」感じで行うと位置関係が把握し易くなります。
ただし、相手が先に大きくよけてしまうとつまりませんが…(笑)
このように、日頃から「動き練る」事でそのまま延長上として各スポーツに応用が利くようになるわけです。